遺品整理を始める時期に、決まった期限はありません。期限があるのは「手続き」と「賃貸の退去」なので、持ち家なら四十九日のころに家族で話し合ってから、賃貸なら管理会社に連絡して退去日を決め、そこから逆算して始めるのが目安です。

ただし、どの場合も貴重品・重要書類・遺言書を探して確保することと、相続放棄の可能性があるなら物を処分しないことだけは、片付けより先にやっておきましょう。

この記事で分かること

  1. 亡くなってからの期限(7日・14日・3か月・4か月・10か月・3年)と、遺品整理との関係
  2. 持ち家・賃貸・施設などケース別の始めどきと、賃貸の退去日から逆算するスケジュール
  3. 早すぎる・遅すぎるときのリスクと、気持ちが追いつかないときの小さな始め方

漫画①『さとみさんちの実家じまい日記』「まだ、このままにしておきたいの」

漫画「まだ、このままにしておきたいの」。6年前、父の葬儀から数日たった実家の居間。畳んだ段ボールを持った父の妹の叔母が「落ち着いたら、早めに片付けないとね」と声をかける。さとみは壁にかかった父の茶色の上着を見つめて「まだ無理…」。湯のみを持った母ふみが「お父さんの物は、もう少しこのままにしておきたいの」と静かに笑う。最後に、縁側に現れたぽん助が「片付けに期限はないぽん。期限があるのは手続きだぽん」と声をかける。※この漫画はフィクションです
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  1. 1コマ目:6年前、実家の居間で、段ボールを持った叔母「落ち着いたら、早めに片付けないとね」
  2. 2コマ目:父の上着を見つめるさとみ「まだ無理…」
  3. 3コマ目:湯のみを持ったふみ「お父さんの物は、もう少しこのままにしておきたいの」
  4. 4コマ目:縁側に現れたぽん助「片付けに期限はないぽん。期限があるのは手続きだぽん」

遺品整理に期限はある?

結論:遺品整理そのものに、決まった期限はありません。期限が決まっているのは、死亡届や相続などの手続きと、賃貸住宅の契約です。

「四十九日までに片付けなければいけない」という決まりもありません。四十九日は仏教の法要で、親族が集まりやすいことから、一般的に形見分けや片付けの相談をする区切りにする家族が多いというものです。宗派や家の考え方によっても違います。

一方で、次の2つは「待てない」理由になります。

  • 賃貸住宅に住んでいた場合:亡くなっても賃貸借契約は自動では終わらず、部屋を借りる権利(賃借権)と部屋に残った物は相続人に受け継がれます。契約が続くあいだは家賃がかかります(出典:国土交通省「大家さんのための単身入居者の受入れガイド」(令和7年10月 第5版))。
  • 手続きの期限:相続放棄(3か月)や相続税の申告(10か月)など、期限のある手続きの判断に、遺品の中にある通帳や書類が必要になります。
ぽん助

片付けは自分たちのペースでいいぽん。でも、書類探しだけは早めがいいぽん


亡くなってからのタイムライン【図解】

結論:最初の2週間は役所の手続き、3か月までに相続をどうするかの判断、10か月までに相続税の申告(必要な人だけ)。遺品整理は、この流れの中で「書類を探す」ことから始まります。

亡くなってからの主な期限と、遺品整理。遺品整理そのものに決まった期限はなく、まず最初の2週間で貴重品・書類を探す。7日以内:死亡届(死亡の事実を知った日から)。10日・14日以内:年金の死亡届(必要な場合。厚生年金10日・国民年金14日)。14日以内:健康保険・介護保険の手続き(14日以内と案内する市区町村が多い)。49日ごろ:四十九日法要(慣習で、期限ではない。形見分けを相談する区切りに)。3か月以内:相続放棄・限定承認(家庭裁判所へ。放棄の可能性があれば処分しない)。4か月以内:準確定申告(必要な場合)。10か月以内:相続税の申告(必要な場合)。3年以内:相続登記(不動産を相続したことを知った日から)。
いつまで手続き遺品整理との関係
7日以内死亡届(死亡の事実を知った日から)葬儀社が代わりに出してくれることが多い
10日・14日以内年金の死亡届(厚生年金は10日、国民年金は14日。マイナンバーが年金機構に登録されていれば原則不要)年金証書を探す
14日以内健康保険・介護保険の資格喪失、保険証などの返却(14日以内と案内する市区町村が多い)保険証・介護保険証を探す
49日ごろ四十九日法要(慣習。期限ではない)親族が集まる。形見分けを相談しやすい
3か月以内相続放棄・限定承認(家庭裁判所)借金も含めた財産の手がかり(通帳・郵便物)を探す。放棄の可能性があるなら処分しない
4か月以内準確定申告(亡くなった人に申告が必要な所得があった場合)源泉徴収票・医療費の領収書などを探す
10か月以内相続税の申告(必要な場合)財産の全体をつかむ
3年以内相続登記(不動産を相続したことを知った日から)権利証(登記識別情報)を探す

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(出典:戸籍法 第86条、日本年金機構「年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。」、芦屋市「おくやみハンドブック」(2026年6月)、裁判所「相続の放棄の申述」、国税庁 No.2022 準確定申告、国税庁 No.4205 相続税の申告と納税、法務省「相続登記の申請義務化について」)

健康保険・介護保険の手続きの期限や窓口は、市区町村によって違います。亡くなった人が住んでいた市区町村のホームページで「おくやみ」「死亡 手続き」と検索すると、一覧表が見つかることが多いです。相続放棄・相続税・相続登記を自分のケースでどうするかは、司法書士・税理士・弁護士に聞くと早く確実です。


どの場合も、片付けの前にやる3つのこと

結論:①貴重品・重要書類を探して確保する ②遺言書を探す(見つけても封を開けない)③相続放棄の可能性を家族で確かめる。この3つが済むまでは、物を捨てないでおきましょう。

片付けの前にやる3つのこと。1貴重品・重要書類を確保(通帳・キャッシュカード・印鑑・権利証・保険証券・年金証書・郵便物を1つの箱に)。2遺言書を探す(自筆の遺言書は開封せず、家庭裁判所で検認。公正証書遺言・法務局保管の遺言書は検認不要)。3相続放棄の可能性を確かめる(借金や保証人になっていないか。可能性があれば処分する前に専門家へ)。ぽん助「捨てるのは、3つが済んでからだぽん」
  1. 貴重品・重要書類を確保する:通帳・キャッシュカード・印鑑・権利証(登記識別情報)・保険証券・年金証書・年金や税金の通知などの郵便物です。手続きのたびに必要になるので、1つの箱にまとめておきます。探す場所の例は実家じまいは何から始める?最初の30日でやる7ステップのSTEP2で紹介しています。
  2. 遺言書を探す:自筆の遺言書を見つけたら、封を開けずに家庭裁判所に「検認」を申し立てます。封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人の立ち会いのもとで開けることになっています。公正証書遺言と、法務局に預けられていた遺言書(遺言書情報証明書)は検認がいりません(出典:裁判所「遺言書の検認」、民法 第1004条)。
  3. 相続放棄の可能性を確かめる:借金やローン、誰かの保証人になっていないかを、通帳や郵便物で確かめます。民法では、相続人が相続財産を処分すると、相続を認めた(単純承認した)とみなされることがあります(出典:民法 第921条)。放棄を考えるなら、売ったり捨てたりする前に司法書士・弁護士に相談すると安心です。3か月の期限は、家庭裁判所に申し立てて延ばしてもらえることもあります(出典:裁判所「相続の放棄の申述」)。相談先に迷ったら法テラス(日本司法支援センター)も使えます。

ケース別の始めどき【早見表】

結論:持ち家は「四十九日のころに話し合ってから」、賃貸・施設は「退去日から逆算してすぐ」、相続放棄を考えているなら「方針が決まってから」です。

ケース別・遺品整理の始めどき。持ち家(家族が住み続ける):ゆっくりでよい。四十九日のころに家族で話す。持ち家(空き家になる):話し合ってから。郵便・戸締まり・換気など管理の分担も決める。賃貸住宅:すぐ。管理会社に連絡して退去日を決めて逆算。家賃は明け渡しまで続く。施設・病院の部屋:すぐ。契約書で退去の期限を確認。公営住宅:すぐ。管理者(自治体など)に連絡して返し方を確認。相続放棄を考えている:方針が決まってから。処分せず、確認と保管だけにして専門家へ。どの場合も貴重品・書類・遺言書の確保が先。
ケース始めどき最初にやること
持ち家(家族が住み続ける)急がなくてよい。四十九日のころに家族で話す貴重品・書類の確保、形見分けの相談
持ち家(空き家になる)四十九日のころに話し、管理の段取りも決める郵便物の転送、戸締まり、通気・草取りの分担
賃貸住宅すぐ。退去日から逆算する管理会社・大家さんに連絡、契約書で解約予告期間を確認
施設・病院の部屋すぐ。契約で決まった期限まで施設に退去の期限と荷物の引き取り方を聞く
公営住宅すぐ。管理者の案内に従う管理者(自治体・住宅供給公社など)に連絡
相続放棄を考えている方針が決まってから処分しない。確認と保管だけにして専門家に相談

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賃貸の場合:退去日から逆算する【カレンダー】

結論:まず管理会社に連絡して、契約書の「解約の予告期間」を確かめます。国の標準的な契約書では「30日前までに申し入れ」なので、退去日を決めたら、その30日以上前に解約を申し入れ、残りの期間で片付けます。

国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」では、借主は少なくとも30日前に解約を申し入れることで契約を終えられ、30日分の家賃を払えばすぐに解約することもできる、という形になっています。たとえば9月30日に退去したいなら、8月31日までに申し入れます(出典:国土交通省「賃貸住宅標準契約書」第11条と解説)。実際の予告期間(1か月・2か月など)は、それぞれの契約書で決まっているので、必ず契約書を確かめましょう。

賃貸の退去日から逆算するスケジュールの例。例:9月30日に退去したいなら8月31日までに解約を申し入れる。すぐ:管理会社・大家さんに連絡、契約書で予告期間・原状回復を確認、貴重品・書類を持ち出す。退去日の30日以上前:解約を申し入れる(国の標準契約書の例)。4〜3週間前:業者2〜3社に見積もり、家族で形見分け。2週間前:搬出・買取・処分。1週間前:電気・ガス・水道・ネットの解約連絡、予備日。退去日:立ち会い・鍵の返却。ぽん助「家賃は明け渡しの日までかかるぽん」
  • 管理会社にはできるだけ早く連絡する:亡くなったことを伝え、解約の方法・退去日・立ち会いの日を相談します。家賃の引き落とし口座が止まると、支払いが遅れることもあります。
  • 退去日は「片付けが終わる日」より後ろに余裕を持たせる:作業が延びたり、買取の引き取りが別の日になったりすることがあります。
  • 原状回復の費用は、ガイドラインと契約書で確かめる:国土交通省のガイドラインでは、年月がたって自然に古くなった分(経年変化)や、ふつうに暮らしていてできた傷み(通常損耗)の修繕費は、家賃に含まれる考え方です(出典:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)。退去の立ち会いで費用を言われたら、明細をもらってから家族で確かめましょう。
  • 相続放棄を考えているなら、解約や部屋の物の処分の前に司法書士・弁護士に相談しておくと安心です。

遠方に住んでいて何度も通えないときは、鍵を預けて業者に任せる方法もあります。段取りは遠方の実家の遺品整理を立ち会いなしで頼む方法で紹介しています。


持ち家の場合:四十九日を目安に家族で話す

結論:持ち家で家族が住み続けるなら、急ぐ必要はありません。四十九日のころ、家族・親族が集まる機会に「誰が何を受け継ぐか」「いつごろ片付けるか」を話し、決まったことをメモに残しましょう。

漫画②『さとみさんちの実家じまい日記』「誰が何をもらったか、書いておこう」

漫画「誰が何をもらったか、書いておこう」。6年前、四十九日のあとの和室。父の妹の叔母が万年筆を手に「兄さんの万年筆、形見にもらってもいい?」とたずね、ふみは「どうぞ。あの人も喜ぶわ」とほほえむ。さとみはスマートフォンのビデオ通話で弟たくやとつながりながら「誰が何をもらったか、書いておこうよ」。最後に、さとみがノートに「万年筆→叔母さん」と書き、そばのぽん助が「形見分けは、メモに残すぽん」と言う。※この漫画はフィクションです
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  1. 1コマ目:6年前・四十九日のあと、叔母「兄さんの万年筆、形見にもらってもいい?」
  2. 2コマ目:ふみ「どうぞ。あの人も喜ぶわ」
  3. 3コマ目:スマートフォンのビデオ通話でたくやとつながったさとみ「誰が何をもらったか、書いておこうよ」
  4. 4コマ目:さとみがノートに「万年筆→叔母さん」と書く。ぽん助「形見分けは、メモに残すぽん」

形見分けのメモは、あとで「あれはどこに行ったの?」と聞かれたときにも、相続の手続きのときにも役に立ちます。

形見分けメモの書き方。日付・品物・誰に・ひと言を書く表の例(架空):万年筆→叔母さん「兄さんの仕事道具」、カメラ→たくや「家族旅行はいつもこれ」、将棋盤→保留(次の連休に決める)。決まらない物は「保留」にして、その場で決めなくてよい。高価な物は分ける前に家族全員で相談(貴金属・美術品・骨とう品などは相続に関わることがあるので、迷ったら専門家へ)。ぽん助「書いておけば、あとで迷わないぽん」
  • 書くこと:日付、品物、誰に渡したか、ひと言(思い出や受け取った人の言葉)
  • 決まらない物は「保留」:その場で決めなくてかまいません。
  • 高価な物は分ける前に家族全員で相談する:貴金属や美術品などは、相続財産として扱いを考える必要が出ることがあります。迷うときは司法書士・税理士に聞くと早いです。売れる物の扱いは遺品整理と買取は一緒に頼むべき?も参考にしてください。

家が空き家になる場合は、片付けの時期とあわせて、郵便物の転送・戸締まり・換気や草取りを誰がするかも決めておきましょう。家を長く空けて傷みが進み、市区町村から「管理不全空家」として勧告を受けると、その土地は固定資産税が安くなる特例(住宅用地特例)から外れます(出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律について」)。

家を残す・売る・解体する場合の費用の違いは、実家じまいの費用は総額いくら?で図解しています。


早すぎる・遅すぎる、それぞれのリスク

結論:早すぎると「必要な物まで捨ててしまう」「家族ともめる」、遅すぎると「家賃や家の傷み」「手続きの期限」が問題になります。

早すぎる・遅すぎる、それぞれのリスク。早すぎる:通帳・権利証・遺言書を捨ててしまう、相続放棄ができなくなるおそれ、家族・親族に相談せず処分してもめる、気持ちが追いつかず後悔する。遅すぎる:賃貸は家賃が続く、空き家は傷み・防犯の心配があり勧告で固定資産税の特例から外れることも、3か月・10か月の期限に財産の確認が間に合わない、請求書や通知を見落とす。ちょうどよいのは「書類は早く、片付けは話し合ってから」。
早すぎる遅すぎる
物・書類通帳・権利証・遺言書を捨ててしまう郵便物の請求書・通知を見落とす
手続き相続放棄ができなくなるおそれ(処分すると単純承認とみなされることがある)3か月・10か月の期限までに財産の確認が間に合わない
お金・家―賃貸は家賃が続く。空き家は傷みや防犯の心配が増える
家族・気持ち相談せずに処分して、家族・親族ともめる。気持ちが追いつかず後悔する「誰がやるのか」が決まらないまま、負担が一人に偏る

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ぽん助

書類は早く、片付けは話し合ってから、だぽん


気持ちが追いつかないときは

結論:持ち家で期限のある事情がなければ、無理に進めなくて大丈夫です。書類の確保だけ済ませたら、「今日は写真を1箱だけ」のように、小さく区切って始めましょう。

大切な人の物を手に取ると、思い出があふれて手が止まるのは自然なことです。片付けが進まないことを責める必要はありません。

漫画③『さとみさんちの実家じまい日記』「今日は、写真を1箱だけ」

漫画「今日は、写真を1箱だけ」。6年後、ふみが父の部屋のドアノブに手をかけて「6年、ここを開けられなかったの」。さとみはふみの肩に手を添えて「今日は、写真を1箱だけ見よう」。床に座って箱を開け、ふみが写真を手に「お父さん、若いわねぇ」と笑う。最後に、写真の箱を持ったさとみのそばでぽん助が「小さな一歩で、じゅうぶんだぽん」と言う。※この漫画はフィクションです
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漫画の内容を文字で読む
  1. 1コマ目:6年後、父の部屋のドアに手をかけるふみ「6年、ここを開けられなかったの」
  2. 2コマ目:ふみの肩に手を添えるさとみ「今日は、写真を1箱だけ見よう」
  3. 3コマ目:写真を手にしたふみ「お父さん、若いわねぇ」
  4. 4コマ目:写真の箱を持つさとみのそばで、ぽん助「小さな一歩で、じゅうぶんだぽん」
気持ちが追いつかないときの、小さな始め方。今日は写真を1箱だけ、引き出しを1つだけ、迷う物は「保留箱」へ、捨てにくい物は写真に撮ってから、思い出話をしながら家族と一緒に、時間を決める(30分だけ、など)。決めるのは後でいい。残すか手放すかは、気持ちが落ち着いてからで大丈夫。ぽん助「小さな一歩で、じゅうぶんだぽん」
  • 範囲を小さくする:「今日は写真を1箱だけ」「引き出しを1つだけ」と決めます。
  • 迷う物は保留箱へ:残すか手放すかは後で決めてかまいません。
  • 写真に撮ってから手放す:捨てにくい物は、写真に残すと気持ちが少し楽になることがあります。
  • 一人でやらない:家族と思い出話をしながら進めると、片付けが「思い出をたどる時間」になります。

眠れない、食事がとれないなど、つらい状態が長く続くときは、かかりつけの医師や、市区町村の保健センターなどの相談窓口に話してみてください。


始める前のチェックリスト

結論:書類・遺言書・相続の方針・家族の合意・期限の5つがそろったら、片付けを始めて大丈夫です。

遺品整理を始める前のチェックリスト。貴重品・重要書類を1つの箱にまとめた。遺言書・エンディングノートを探した(自筆の遺言書は開封しない)。相続放棄をするか、家族で方向性を話した(迷ったら司法書士・弁護士へ)。誰が中心になるか、費用をどう分けるか決めた。賃貸・施設なら、退去日と予告期間を確認した。残したい物・形見分けの希望を家族・親族に聞いた。自分でやるか、業者に頼むかを決めた。全部そろったら片付けを始めて大丈夫。
  • □ 貴重品・重要書類を1つの箱にまとめた
  • □ 遺言書・エンディングノートを探した(自筆の遺言書は開封しない)
  • □ 相続放棄をするかどうか、家族で方向性を話した(迷ったら専門家へ)
  • □ 誰が中心になって進めるか、費用をどう分けるかを決めた
  • □ 賃貸・施設なら、退去日と解約の予告期間を確認した
  • □ 残したい物・形見分けの希望を、家族・親族に聞いた
  • □ 自分たちでやるか、業者に頼むかを決めた

自分でやる?業者に頼む?

結論:時間に余裕がある持ち家なら、少しずつ自分たちで。退去期限がある賃貸・施設、遠方、物が多い家なら、業者に見積もりを頼むと期限に間に合わせやすくなります。

くらべるところ自分たちでやる業者に頼む
向いている時期期限がない持ち家。四十九日のあと、少しずつ退去期限がある賃貸・施設。作業日を決めて短期間で
費用ごみの処理費・車代など作業費がかかる(物の量・間取りで変わる)
手間何度も通う必要がある見積もりと立ち会い(または鍵の受け渡し)が中心
気持ちの面思い出をたどりながら進められる残す物・探す物を先に伝えれば、仕分けを任せられる

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業者に頼むときは、2〜3社から見積もりをとって、追加料金の条件とキャンセル料を書面で確かめてから決めましょう。費用の目安は遺品整理の費用は一軒家でいくら?、業者選びで気をつけることは遺品整理の悪徳業者を見分ける7つのチェックで紹介しています。


よくある質問

Q1. 四十九日の前に片付けを始めてもいいですか?

かまいません。四十九日までに片付けてはいけない、という決まりはありません。賃貸や施設で退去の期限があるときは、四十九日を待たずに進めるのがふつうです。ただ、親族の中には「四十九日までは」と考える人もいるので、始める前に家族・親族に一声かけておくと、あとで気まずくなりません。

Q2. 相続放棄を考えています。遺品整理をしてもいいですか?

物を売ったり捨てたりする前に、司法書士・弁護士に相談してください。民法では、相続人が相続財産を処分すると、相続を認めた(単純承認した)とみなされることがあります(出典:民法 第921条)。相続放棄の申述は、相続の開始を知ったときから3か月以内に家庭裁判所に行います(出典:裁判所「相続の放棄の申述」)。それまでは、部屋の確認と、貴重品・書類の保管だけにしておくと安心です。

Q3. 一周忌を過ぎても手がつけられません。遅すぎますか?

持ち家で家族が住んでいて、期限のある事情がなければ、遅すぎることはありません。ただし、相続税の申告(必要な場合は10か月以内)や相続登記(不動産を相続したことを知った日から3年以内)に必要な書類は、早めに確保しておきましょう(出典:国税庁 No.4205、法務省「相続登記の申請義務化について」)。家が空き家になっている場合は、片付けとは別に、換気や戸締まりなどの管理を続けてください。

Q4. 遺品整理は誰がするものですか?

決まりはありませんが、亡くなった人の物は相続人が受け継ぐものなので(出典:民法 第896条)、相続人どうしで話し合って、誰が中心になるかを決めるのが基本です。一人で抱えず、窓口役・支払い役などの役割を分けると進めやすくなります。きょうだいで役割と費用を分けた例は遠方の実家の遺品整理を立ち会いなしで頼む方法の「兄弟での費用と役割の分け方」で紹介しています。

Q5. お墓のことも気になっています。いつ考えればいいですか?

お墓は遺品整理と別に、急がず家族で話し合えばだいじょうぶです。遠くて通えない、継ぐ人がいない、という場合の費用と進め方は墓じまいの費用相場と内訳で紹介しています。


まとめ:書類は早く、片付けは話し合ってから

今日からできる3つのこと。1通帳・印鑑・権利証・遺言書を探して、1つの箱にまとめる。2賃貸・施設なら、管理会社(施設)に連絡して退去日を決める。3家族で「相続放棄の可能性」と「いつ片付けるか」を話す。ぽん助「一つずつ、ぽん!」
  • 期限:遺品整理そのものに決まった期限はない。期限があるのは手続き(7日・14日・3か月・4か月・10か月・3年)と賃貸の退去
  • 最初にやること:貴重品・重要書類・遺言書の確保。相続放棄の可能性があるなら処分しない
  • 持ち家:四十九日のころに家族で話し、形見分けはメモに残す
  • 賃貸:管理会社に連絡し、解約の予告期間(標準契約書では30日前)から逆算する
  • 気持ちが追いつかないとき:「写真を1箱だけ」のように小さく始める

遺品整理は、急ぐことよりも、家族が納得して進めることが大切です。まずは書類を探して、家族と「いつ、どう片付けるか」を話すところから始めてみましょう。


この記事を書いた人・運営者情報

  • 執筆:さとみ(やさしい終活ノート編集部)。親の終活・実家じまいについて、公的機関の情報をもとに、漫画と図解でわかりやすく整理して発信しています。
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参考資料(2026年10月10日閲覧)

更新履歴

  • 2026年10月10日:記事を公開しました